#わたしが公務員に
なった理由
先輩インタビュー
目指せ「子育て満足度日本一」
支援者を支える支援
プロフィール
浦岡 哲
所属こども・女性相談支援センター
現職心理
県入庁年月日令和3年4月
#わたしが公務員になった理由
「こどもを支える人たち」への支援ができることに魅力を感じた
県外出身で、心理学を学ぶため大分県内の大学に進学したという浦岡さん。
地元に帰らず大分県で、民間ではなく、公務員として働こうと思った理由を聞いてみました。
浦岡さん:もともとは、犯罪のニュースに触れた時「加害者がなぜそういった考え方になるのだろう」と気になったことがきっかけで犯罪心理学に興味をもち、大分県内の大学に進学しました。しかし、実習や講義を経験するうちに「困りを抱えたこどもの助けになりたい。直接関わるだけでなく、こどもを支える人たちへアプローチしていく支援がしたい」という気持ちが湧きました。また、卒業論文や修士論文等を通して大分県の児童相談所の方々にお世話になり、職員の方の熱量に触れて自分も同じ職場で働きたいと思い、大分県を志望しました。
現在は、こども・女性相談支援センターの中にある中央児童相談所で働く浦岡さんに、現在の仕事内容について聞いてみました。
浦岡さん:虐待や非行、発達障がい等、様々な問題が生じているこどもに対して、心理検査や面接等を行います。こどもの健やかな成長のため、児童福祉司や一時保護所職員をはじめ、保護者、市町村、学校、施設、医療機関等と連携して支援を行います。
仕事を進める上で大切にしていることはありますか。
浦岡さん:こどもを中心としたチームでの連携が重要な職場です。そのチームの一員として、こどもに関わるだけでなく、支援者たちの想いや願いを聞き取って擦り合わせ、調整していくという、支援者を支える視点を大事にしながら仕事をしています。
こどもが成長する姿に勇気を貰える
相談者に寄り添いながら、どんなことでも粘り強く相談にのる浦岡さん。
その結果、こどもが安心して気持ちを表現できるようになると喜びを強く感じるそうです。
浦岡さん:担当するこどもの中には、人との関わりの中で傷つき、思い悩み、その苦しさを暴力という形でしか表現できないこどももいます。しかし、面接等を重ねるうちに、周囲の大人に支えられていることに安心し、苦しさを少しずつ言葉で表現できるようになったときはとても嬉しかったです。当然、急に問題が全て無くなることはありませんが、こどもが成長していく姿は、私自身、とても勇気をもらえます。
周囲に相談しやすい職場環境
色々な悩みを抱えながらも、モデルとなる先輩職員がたくさんいるので相談しやすく助かっているそうです。
浦岡さん:心理職の先輩が多く在籍しているというのも県職員を志望した理由の一つでした。中央児童相談所には、心理職の職員が10名以上在籍しており、悩んだときや困ったときに相談できる先輩職員がたくさんいます。アドバイスや励ましをもらえることはとても心強く、向学心を持って学び続けられる雰囲気と、心理職だけでなくケースワーカーや一時保護所職員等とお互いに頼り支えあえる環境があります。
悩みながらも日々前に進む
何でも前向きに取り組む浦岡さんですが、やはり色々な葛藤があったようです。
浦岡さん:自分自身、専門職として未熟なところがまだまだあります。こどもに対して、”もし、自分より経験と知識のある先輩職員が担当だったら、もっとこどもの役に立てたのではないか”と日々悩んでいます。その気持ちを乗り越えることは中々難しいのですが、それでも”今の自分と、今のこどもだから出来ること”を大事にしながら、日々経験を積み、研鑽していくことを意識しています。
相談現場の最前線で働く浦岡さん。やりがいを感じるとともに、こどもや、支援者の抱える苦しみや大変さに打ちのめされてしましそうになる場面もあるそう。
仕事の息抜きについてはどうしているのでしょうか。
浦岡さん:休日は美味しい食事やお酒等、自分の好きなことを楽しみ、リフレッシュする時間を大事にしています。基本的には土日休みなので、仕事とプライベートのメリハリがつくように過ごすことができ、仕事にも前向きに取り組めています。
大分県内のこどもや家族、支援者の笑顔を守っていきたい
公私ともに前向きな浦岡さんにこれからやりたいことを聞いてみました。
浦岡さん:大分県は「子育て満足度日本一」を目指しています。児童心理司として、こどもや家族、支援者の方々に向き合い寄り添いながら、少しでも笑顔で暮らせるようサポートしていきたいです。